大脳皮質基底核変性症|旅行はリハビリに




大脳皮質基底核変性症|旅行はリハビリに

このページでは大脳皮質基底核変性症を患う母の闘病記(旅行はリハビリに)を記録しています。2024/01/01



「旅行はリハビリに」


今回は当サイトにご連絡いただいたメッセージを紹介します。
大脳皮質基底核変性症のお母さまを介護していらっしゃる方のお話です。

お母様と沖縄旅行にお出かけになられたそうです。
ひとくちに「旅行」といっても、
大脳皮質基底核変性症のお母さまを連れてのご旅行。
滞在となれば、自宅と同じように過ごせる準備が必要ですし、
旅先までの往復にも、細かな配慮が必要ですよね。

私は以前の記事で母の通院を
「通院はコミュニケーションのリハビリタイム」<内部リンク>

と書いたように、外出することは、母が、多種多様な刺激を受け取るチャンスだと思っています。

その外出を滞りなく行うためには
施設を出て診察を受けて施設に戻ってくるまでのシミュレーションをし、
準備をしたり、
リスクを考えたり、
意外にも多くの準備が必要です。

それでも、苦と思わずできるのは

  • 母が私との外出を楽しみにしているから

  • 母が外出ならではの普段より少し上のことができてしまうことがあるから

  • 私が母と一緒に外出したいから

「外出はリハビリに」なって、母にも私にも良い効果をもたらします。

「外出」が「旅行」だったら・・・。

母との旅行を想像しながら、多くの質問をしてみました。
いただいたメッセージを下記に紹介します。
(※許可をいただいた上で記事にしています)



Q1. 旅行に行こうと思ったのはどうしてですか?

毎年数回行っているところで、
ここへ行くために、
闘病やリハビリに励んでおります。

Q2. この病気になってからの旅行は初めてですか?

旅行は、沖縄以外にも各地色々と行っています。

ただ今回は8ヶ月ぶりで、
胃ろうを作ってからは、
初めての旅行となります。

Q3. どんなことに注意や配慮が必要でしたか?

基本は、
家での介助や通院など日常生活の延長と、
今までの旅行でのノウハウの積み重ねです。

そこに今回は、
新たに加わった胃ろうを移動中に使用する場所探しと、
オムツ交換時の大人用ベッドが設置しているトイレ探し。
在宅時に利用している訪問看護と訪問入浴の業者探しと
ホテルも交えた交渉と調整、契約。
ホテルレストランでの個室確保と
母親が家で食べている食事リストを作成提出して、
メニューなどの調整交渉を行いました。

行きの羽田空港で、JALのオフィスの応接室をお借りして、
お薬だけ注入しました。

レストランも、個室以外はお断りの所ばかりです。

移動中の胃ろう利用は、諦めた方が良さそうです。

空港救護室を利用との提案もありましたが、
お湯がないことと、
注入に1時間かかり、他の人が使えない
など問題があり、利用しませんでした。

ホテルは、ハレクラニ沖縄<外部リンク>を利用しました。

スタッフの皆さん、家族のように接して頂けるので、
1週間足らずで全ての調整事項が決まりました。

Q4. お母様と一緒にうれしかったことは何ですか?

沖縄へ行くと決まった時から、
日々の生活に活気が戻り、
楽しくなったこと。


ホテルでいつものメンバーに再会出来て、
家族のように接して貰えたこと。

まだ条件が整えば、旅行へ行けることが判ったこと。

Q5. お母様と旅行中ならではの会話はありましたか?

母親はもう喋れないのですが、
親しいスタッフからの会話に対して
濁音混じりで「ありがとう」と声が出たのは、
感動でした。

Q6. それ以外に

胃ろう以外に口からの食事が、
いつもの5倍近く食べることが出来ました。

日増しに元気、
表情もよくなり、
旅行へ出掛けて良かったと思います。




まとめ

お母様の言葉が出たり、いつもの5倍近く食べることができたことなど、旅行先でお母様の力を見つけたことが何よりうれしいことですよね。

お母様のご様子もさることながら、
ご本人様の楽しそうなご様子がメールの文章から伝わってきて
私も活力をいただきました。
ありがとうございました。



大脳皮質基底核変性症の方、もしくは大脳皮質基底核変性症の方を介護をしていらっしゃる方限定で、
このサイトを通じて、メッセージを記事として書かせていただく場合があります(ご了承を得たうえで)。
メッセージが誰かの助けや励ましになるかもしれません。
お問い合わせフォームからご連絡いただければ幸いです。

他の記事はこちらから…介護記事一覧

ページトップへ戻る