大脳皮質基底核変性症|失語




大脳皮質基底核変性症|失語

このページでは大脳皮質基底核変性症を患う母の闘病記、失語について記録しています。

「失語」は大脳皮質基底核変性症の症状です。

難病情報センター:大脳皮質基底核変性症とは<外部リンク>






1.現状

現在の母の失語の症状は構音障害と一緒に現れています。
コミュニケーションという括りで考えると一緒のように私は捉えていましたが、大きく異なります。
構音障害は脳の運動中枢、失語は言語中枢のダメージを受けていて脳の場所が異なります。

【「構音障害」と「失語」の違いについて】日本教育福祉専門学校<外部リンク>


「構音障害」は話すときに使われる筋肉がダメージを受けているので「嚥下障害」とともに問題になります。
母も最近は水分摂取や飲食の際にむせることが増えています。

「失語」は言語中枢のダメージのため「聞く(聴く)、話す、読む」という機能が失われた状態のことを指します。

【医師監修】失語症ってどんな病気?学研<外部リンク>


大脳皮質基底核変性症の症状が出始めて8年の現在、母は静かになりました。
通院時には必ず自ら辛い症状を主治医に訴えていました。
現在は先生に話を向けられると「辛い」「苦しい」と訴えます。
もっと何かを言おうとしますが言葉を見つけることができないのか間があいてそのまま静かになります。
以前母は話をしようとすると「頭が熱くなる」「苦しくなる」「息が苦しくなる」と肩で息をしているようでした。
今はそのような様子はありません。
その静かになった状態は言葉を見つけれなかったという続きではなく我関せずの状況になります。


2.主治医に言われたこと



母の失語の症状について今月の通院時に主治医と話をしました。

失語の症状をもって、これで大脳皮質基底核変性症の症状がすべて出揃ったことになります。
大脳皮質基底核変性症はゆっくり進行していく病気です。症状が現れるのも少しずつです。お母さんの場合は右手から始まりました。そして右足。そして言葉の問題です。

主治医から「大脳皮質基底核変性症の症状として大きくみて3つです」とずっと言われてきました。

  • 右手の違和感、痛み、固縮

  • 右足にも右手同様の症状が出る

  • 言葉の問題。静かになる

現在の母の様子はこの3つすべて出てきたということです。
ゆっくりと進行するこの病気「大脳皮質基底核変性症」は発症から8年で徐々に症状が出てきました。
脳の病気なのでゆっくと脳の一部が脱落しているということです。
こうやって主治医と私が診察室で話をしていても母はずっと何もするわけでもなくじっと静かにしています。
以前だったら自分の辛さを訴え改善する薬がほしいと言っていました。
その辛さはいつまで続くのか、痛みがひどいから生きているのが辛いなど。
先生との言葉のキャッチボールもちゃんとできていました。
主治医、母、私の3人で会話をすることもできていました。
それが今は母は出てこなくなりました。
母が少しでも現状を保つことができるように、できることを少しでも長くできるように、とリハビリメニューを取り入れてきました。

でも
3か月前にはできていた「自力でトイレに行く」ことをあげれば「移乗することができなくなり」「自力で排尿することもできなくなり」現在バルーンカテーテルになりました。
あっという間にできなくなりました。

お母さんの場合、あのことがきっかけで急に進んだと思います

母の様子を主治医が毎月みてきておっしゃいました。


まとめ

「大脳皮質基底核変性症」の症状の大きな特徴は3つありますが、それらがすべて出揃ったと主治医に言われました。
ゆっくりと進行してきて発症から8年です。

先生がおっしゃった「あのことがきっかけ」についてはまた次回以降の記録に残します。
ADLを失うきっかけの話です。

母の脳では言語中枢に何らかの障害が出てきています。
それでも「水が欲しい」「喉が渇いた」「寒い」「暑い」という訴えはあるので、この先完全な失語の症状になってしまった場合においてその欲求は存在し続けると思うので注意深く周囲が見守る必要があるのかもしれません。
私は母のまだできることを少しでも残しておく方法を探しています。


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