大脳皮質基底核変性症が進行したらどう過ごす?日常を支えるリハビリの実例
大脳皮質基底核変性症を患う母は、現在施設で生活しています。
2019年に確定診断を受け、7年が過ぎました。
振り返ると、症状が出始めたの確定診断の約4年前、それも合わせると11年の時間をこの神経難病と共に過ごしていることになります。
主治医によると、この病気は主に脳に影響を及ぼすのが特徴で、首から下の機能は本来の生命力によって保たれることが多いそうです。
心臓などにも影響が及ぶ他の神経難病と比べると、経過が長い傾向にあるとも説明を受けました。
実際に母の経過を見ていても、その言葉通りだと感じています。
進行を止めることはできませんが、ゆっくりと進行するので、この病気と向き合う時間があります。
ここまで長い時間を過ごしてきても、母が穏やかに時間を過ごしているのは、日々支えてくださるサービスの力が大きいと感じています。
今回は、大脳皮質基底核変性症が進行した現在、どのように過ごしているのかを記録としてまとめます。
1.言語療法(嚥下リハビリ)
言語聴覚士によるリハビリを行っています。
現在は「味を楽しむこと」を目的とした嚥下リハビリが中心です。
私が用意した果物を使いながら、
スポンジブラシに果汁をつけて舌の上にのせる
小さく切ったもの、薄くスライスしたものを、ガーゼに包み、噛んで味わう
といった方法で行っています。
そのほかにも
うなぎのたれ
カレー
お菓子の粉(例えばハピーターン)
出汁
コーヒー
プリン
など、さまざまな味を楽しんでいます。
また、口腔衛生やマッサージを行い、唾液の分泌を促すケアも取り入れています。
もともとは「言葉を失う」という症状に対して始めたリハビリで、
当初は会話や歌などの機能訓練が中心でした。
しかし現在は、症状の進行に合わせて、嚥下機能の維持へと目的が変化しています。
2.訪問歯科
定期的に訪問歯科を利用し、口腔ケアと歯の状態を確認してもらっています。
母は現在も多くの歯が残っていますが、最近は数本にぐらつきが見られるようになりました。
虫歯はありませんが、詰め物の状態なども含めて、専門的にチェックしてもらっています。
3.マッサージ
体の固縮に対して、マッサージを行ってもらっています。
その日の体の状態に合わせて、特に硬くなっている部分を中心に施術してもらっています。
ベッドで過ごす時間が長いため、マッサージは必須。
血流が良くなり、体が温まることもあるようです。
気持ちよさそうに眠ってしまうことも多々あります。
4.散歩
定期的に外へ散歩に連れて行ってもらうサービスを利用しています。
散歩コースは私と行くときと似ていますが、関わる人によって内容が少しずつ変わるため、それも刺激になっているようです。
車いすでの移動による姿勢保持
外気(暑さ・寒さ・風など)による刺激
揺れや傾きといった感覚刺激
声かけや会話の違い
さまざまな要素が重なり、母にとって大切な時間になっています。
まとめ
大脳皮質基底核変性症になった当初とはリハビリが変わってきました。
母の症状に合わせて必要かそうでないのかを判断しながら、専門家に相談することを私は一番大切にしています。
時には、ここをもっと重点的にやろうという医師のアドバイスも伝えています。
ケアマネさんと情報を共有し、新しいことにも臆せず取り入れています。
そうして、「できる限り機能を持ち続ける」ことが、大脳皮質基底核変性症において必要なことだと母の長い介護時間を通して感じています。
「私がやらなければ」と気負っていることもありますが、プロの力を借りて行う大事さも感じています。
決して良くはならないけれど、緩やかな下降にすることを目標にすることで、「人が人らしく生きる」ことを叶えるひとつの手立てになるのかもしれません。
そして「母が母らしく生きる」ことをサポートすることが家族の私にできる介護なんだなとここまできて強く感じています。
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