
【注意喚起】未利用口座の管理手数料にご用心〜介護義務?!親の口座の確認
先日、介護をしている母宛に、ある銀行から1通のハガキが届きました。
差出人は、母が昔使っていた銀行のひとつ。
ドキドキ、今頃何だろう?
内容はというと――
「未利用口座管理手数料引き落としのお知らせ」
「この口座は長期間利用がないため、年間1,320円の未利用口座管理手数料を引き落とします」とのこと
え?何だろう?
このページでは、親の未利用口座の管理手数料の通知について記録します。
1.通知書
驚いて届いたハガキをよく読むと
「店舗コード」
「口座番号」
「残高(※印表示)」
「最終取引日」
「引き落し予定日」
などが細かく記載されていました。
母は大脳皮質基底核変性症と診断されてすぐに、「介護が必要になったときに備えて、銀行口座は一つにまとめた」と言っていました。
父の介護のときに、銀行関係のみならず本人名義の物に対して、窓口まで出向かないとできないと言われたことが多くありました。
そのとき母と私で、歩けない父を必死の思いで銀行の窓口まで連れて行き「本人です」と窓口の人に言ったことも。
15年も前の話となると、「本人確認」は本当にその場に本人がいないとできないことが多くあったのです。
そんな経験から私が困ることができるだけないようにと、母は準備よく口座終いをしていたのだと思います。
なので、こんな通知が届くはずがない――と私は思ったのです。
2.銀行へ
ハガキに書かれていた口座番号を頼りに、母の持ち物を総ざらい。
なんとか該当する通帳を見つけて、銀行へ。
本人ではないので、いつものように「対応してもらえないかも…」と身構えつつ、母の本人確認書類、自分の証明書を併せて持参しました。
これまで何度も「ご本人でないと答えられません」と言われて困った経験から、血縁関係があることを証明するには何があったら良いのかを考えながら。
結果 →→→ 残高ゼロの口座が残っていた
銀行で確認してもらったところ、やはり母の名義で残高が「0円」となった口座が存在していました。
幸い、通帳とカードがあったので確認できましたが――
「同居しているか」 → NO
「同じ世帯か」 → NO
「同じ姓か」 → NO
これらの回答では、本人以外には詳細は話をすることはできないとのことでした。
今回は幸いにも、通帳とカード、登録印鑑があり、その場で通帳記入をしてもらえたため確認できましたが。
おそらく母は、「残高ゼロ=口座終い」と思い込んでいたのだと思います。
その時点ではそれで良かったと思うのも当然ですが、その後、銀行側では2021年頃から「未利用口座には手数料が発生する」仕組みが導入されており、母はその情報を知らず、そして私も全く気づかずの状態だったということでした。
詳しくはこちらから…口座維持手数料Wikipedia
3.対応策
今回の場合は、残高がゼロだったため手数料の引き落としもできず、自動的に口座が解約されるそうです。
もし残高がゼロ以上あった場合で、かつ、その口座の金額を手元に残したい場合は、その手続きを代行するために、以下のような書類が必要になります。
本人が書いた委任状
戸籍謄本など公的書類
代理人と本人それぞれの本人確認書類
そして、それらをもって手数料が引き落とされる前に解約手続きへ、という流れです。
介護をするなら「銀行口座の抜け」にも注意!
私は10年以上、母の介護をしてきました。
その過程で母の口座について知っているつもりでした。
母も過去の経験を活かして準備万端にしていたつもりでした。
それでも今回のように、「終わったと思っていた口座(口座終い)」が実は終わっていなかったことに気づけなかったのです。
まとめ
銀行口座の「本当の終い方」は意外とややこしい。
口座をひとつにまとめるのはとても重要なことですが、ひとつの口座に集約したあとの終わり方、つまり使わなくなる口座は解約の手続きまでしておくことが必要です。
今回は残高ゼロのため手数料を引き落とすこともできず自動解約となったので無傷ですが、本人のお金なのでたとえわずかな額であっても捨て金にならないようにすることはとても大事です。
これも介護をする上で必要なこと?
必ずとはいわなくても、介護する側が慌てなくてもいいように、促していくことも介護のひとつなのかもしれません。
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