大脳皮質基底核変性症|難病への向き合い方
このページでは大脳皮質基底核変性症を患う母の闘病記、難病への向き合い方について記録しています。
・難病情報センター:大脳皮質基底核変性症とは<外部リンク>
つい先日の通院では、先月に撮った母の画像診断結果について主治医から話がありました。
それは「前回の画像診断結果を聞いてどうしていいのか途方にくれてしまった」と私の気持ちを伝えたからです。
- 検査の結果はあくまでも検査の結果。
科学的に見える画像としての結果です。
人間はいろんな能力があり人それぞれに持っている能力があります。
主治医の言葉は
「検査の結果はあくまでも検査の結果。
科学的に見える画像としての結果です。
人間はいろんな能力があり人それぞれに持っている能力があります。
画像の結果は「言葉を話す脳の部分が萎縮してしまっている」であり、そういう認識は必要。
でも、だからといって、じゃ、お母さんはどうかというとまた別なものです。
お母さんはいろんな能力をもっているし人間はすごいので何か他の能力でカバーするかもしれない。
私たちが思っている以上に人間にはいろんな力を秘めているので、それを信じて行きましょう。お母さんとの時間を大切にしながら。」
そして新たな希望を教えてくました。
- 言語聴覚士に入ってもらうと、お母さんの頭の刺激になり効果があると思います。
言語聴覚士は嚥下障害や言葉が出にくい人へアプローチがうまいので、お母さんの機能を保つのに効果が出ると思います。
言語聴覚士のリハビリを受けると、母の能力を維持できる可能性があると教えてくれました。
これは私が「言語聴覚士のリハビリを受けようかと考えている」と言った回答です。
主治医の言葉は今の私にとってうれしいものでした。
恐ろしい現実を画像が物語っているのですが、主治医の言葉は介護をしている私に寄り添う言葉として深く刻まれました。
下を向いている私に、そして、自分の悲しい気持ちだけを優先している私に、また前を向いていこうとアドバイスをくれたと思いました。
母が難病で治ることはないけれども、できるだけ母が今を維持できるようにして希望を持ってやっていくには、
今持っている希望が絶望に変わったとしても、また希望を探して母に向き合っていくことが必要になります。
私がずっと感じている難病の恐ろしさというのは
治すことはできないのであきらめなければならないこと。
特に大脳皮基底核変性症は人により症状がまちまちなので母の場合「どうなっていくのかがまったくわからないこと。
何かが起きたら対応する、ではなくて起きることを予測してあらかじめ対策を練ることが難しいこと。
どうやったら難病を受け入れてその人らしく生きていくことができるのかがわからないこと。
そして、何よりこの大脳皮質基底核変性症は「徐々に進行していく」ことです。
母との時間を多く確保できます。
そのため母と一緒に悩み、十分に話し合いながら病気と向き合ってきたつもりです。
でも、母が痛みや苦しみを感じている間も長く、母の未来への目の向け方や、がんばり続ける気持ちの維持などと付き合いながら、私も自分の人生を大事にしながら長期間にわたり母に向き合っていく必要があります。小さな希望の灯りを消さないように。
とうとう母の難病の進行具合が最終章にきています。
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